しばらく外さなかったモールステーパーのドリル。
久々に外そうとしたら全然抜けてこないって経験ありませんか?
私はしょっちゅうあります。。。
今回はそんなときの簡単な対処法についてです。
モールステーパーがキツ過ぎて取れない!そんなときどうする?
抜けない理由としましては
- 数か月、あるいは数年外さなかった
- かなり負荷をかけた穴加工をした
おそらくこの2例ではないかと思います。
経年の温度変化だったり、
負荷をかけ過ぎたことで食いつきが強くなりすぎたことが原因だと思います。
モールステーパーの接地面が大きければ大きいほどその影響も大きくなるので、径の大きい工具ほどなりやすい傾向にあります。
モールステーパーを取り外す工具
モールステーパーの工具を取り外すには
「ドリルドリフト」という楔形の工具を使用します。
抜けないモールステーパーの工具を抜く方法
いよいよ本題です。
経年の温度変化によって食いつくとは上述しましたが、
温度が高ければ鉄は膨張し、冷たくなれば収縮する。。。
ということは?
冷たくなって食いついたモールステーパー部を熱してやれば、
膨張して抜けやすくなるというわけです。
熱するのに溶接機をつかうのも良いですが、
もっとお手軽なものとして、ホームセンターでも買えるバーナーを用意します。
これでモールステーパー部を暫く炙ってやります。
すると、テーパー部が膨張しますので、
そのあとドリルドリフトで従来通りに叩くと、
見事いつも通りの力の強さで外すことが出来るんです。
意外と頑固に食いついた工具でもこの方法で外れるので試す価値はありますよ。
まとめ
まとめです。
- モールステーパー部は経年の温度変化や負荷のかけ過ぎ等で従来の方法では外れなくなることがある
- ドリルドリフトを無理して叩き続けるとドリルドリフトが変形して壊れる
- 抜けやすくするためにはバーナー等で熱を与えてテーパー部を膨張させると良い
要領としましては、焼き嵌めと同じ原理ということですね。
焼き嵌めはまず熱を与えて膨張させた後工具をその穴にセットし、
そのあと冷やすと収縮して工具をがっちり掴むわけですがそれと同じようなものです。
今回の場合は外す場合なのでその逆ということになり、
バーナー等の熱でモールステーパー部を膨張させてからドリルドリフトで叩くとうまく外せるという。
ちなみに弊社では36mmの大径ドリルまでこの方法で取り外した経験がありますが
おそらくもっと大きなドリルでも可能だと思います。
ということで、今回はモールステーパーの工具が抜けない、外れないトラブルの簡単な解決方法についてでした。