株って本当に今の値段が“正しい”の?そんな疑問に答える7つの指標

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新NISA開始以降、株に興味をもたれた方はたくさんいらっしゃるかもしれません。

しかし株を買おうと思ったときに、ふと「この株、今の価格って高いの?安いの?」って思ったことありませんか?

ニュースでは「株価が上がった」「急落した」と騒がれるけど、それって本当に会社の実力に見合ってるのか…気になりますよね。

実は株価が割高か割安かを判断するには、いくつかの“ものさし”があるんです。
この記事では、投資初心者にもわかりやすく、株価の妥当性をチェックするための7つの指標をご紹介します。

「PERってなに?」「配当利回りって高い方がいいの?」という疑問に答えながら、計算式や使い方、さらには現在の相場も踏まえた解説をしていきます!

目次

1. 1株あたり配当金(DPS:Dividend Per Share)とは?

「1株買ったら、いくら配当がもらえるの?」がわかる指標

ざっくり言うと
DPSは「1株につき、いくら配当金が出るか?」を示すものです。配当重視で投資したい人には欠かせない指標です。

計算式:
DPS = 配当金の総額 ÷ 発行済み株式数

たとえば
企業全体で100億円の配当を出していて、発行済株式が1億株だったら、DPSは「100円」です。

ポイント
DPSが高い=たくさんもらえる、と思いがちですが、その分会社にお金が残らないってこともあります。
持続的に払えるかどうか、配当性向も一緒に見るのが大事!

2. 配当利回り(Dividend Yield)とは?

株価に対して、どのくらいリターンあるの?」をチェック!

計算式:
配当利回り = DPS ÷ 株価 × 100

例:
DPS(1株当たりの配当金)が100円、株価が2,000円なら
100 ÷ 2000 × 100 = 5%の利回り!

この数字が高ければ良さそうに見えるけど…
要注意。利回りが高すぎる場合、「配当が多い」のではなく「株価が下がってる」だけのこともあります。
企業の業績が落ちて「このままだと配当カットされそう」なんてことも。

現在の市場例
例えば三菱UFJ(証券コード:8306)は2025年4月時点で株価1,400円前後、DPSが約50円だとすると、配当利回りは約3.5%。銀行株としてはやや高めで人気があります。

3. 配当性向(Payout Ratio)とは?

利益のうち、どれだけ配当に回してるか?の目安

計算式:
配当性向 = DPS ÷ EPS × 100


DPS(1株当たりの配当金)が100円、EPSが500円なら
100 ÷ 500 × 100 = 20%

ここが高すぎると「無理して配当出してない?」と心配にもなる。
たとえば配当性向が90%だと、稼いだお金のほとんどを配当に出してて、新規投資や内部留保が少ないってことになります。
健全とされるのは30〜50%くらいが目安。

4. 1株あたり当期純利益(Earnings Per Share)とは?

会社が1株でどれだけ稼いでるか」を表す

計算式:
EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式数

たとえば
純利益が1,000億円、株数が10億株ならEPSは100円。

EPSが毎年じわじわ上がってる会社は「稼ぐ力」があるってこと!
成長株投資を狙うなら、過去5年のEPS推移もチェックしましょう。

5. 株価収益率(Price Earnings Ratio)とは?

この株、利益の何倍の値段で取引されてる?」って話

計算式:
PER = 株価 ÷ EPS(1株当たりの利益)


株価が2,000円、EPSが100円ならPERは20倍。

一般的な目安

  • 10倍以下:かなり割安(ただし人気がない可能性も)
  • 15〜20倍:平均的
  • 30倍以上:成長期待が高い or 割高

現在の例
ソニーG(6758)は、2025年4月時点で株価12,000円近辺、EPSが約1,000円だとPERは約12倍。
業績安定+エンタメ・半導体両方に強いので注目されています。

6. 1株あたり純資産額(Book-Value Per Share)とは?

会社の持ち物(資産)を1株に換算したら?

計算式:
BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数

これは会社がたたんだ時に1株あたりいくら戻ってくるか、というイメージに近いです。

BPSが高い = 財務がしっかりしてる
地味だけど、長期投資では安定性を見抜く材料に!

7. 株価純資産倍率(Price Book-value Ratio)

純資産に対して、株価は何倍?」という視点

計算式:
PBR = 株価 ÷ BPS(1株あたりの純資産)


株価1,000円、BPS500円ならPBRは2倍。

目安

  • 1倍以下:割安かも(資産より株価が安い)
  • 1〜2倍:平均的
  • 3倍以上:人気はあるが割高の可能性も

現在の実例
トヨタ(7203)はBPSが約9,000円、株価が3月時点で3,700円前後だったのでPBRは約0.4倍。
意外と割安に見えますが、自動車業界全体の成長鈍化懸念も影響してると言われます。

まとめ|株価の“妥当性”は複数の視点から見極めよう

株式投資で「この株は買いか?それとも様子見か?」を判断するには、1つの指標だけで決めるのは危険です。
今回ご紹介したDPS・配当利回り・配当性向・EPS・PER・BPS・PBRは、それぞれ異なる角度から企業の“価値”や“割安度”を教えてくれます。

以下のように、目的や投資スタイルごとに使い分けることが重要です。

指標の組み合わせ活用例

目的注目すべき指標解説
安定した配当がほしいDPS・配当利回り・配当性向DPSが高くても配当性向が90%超なら要注意。持続可能かをチェック。
成長株を見つけたいEPS・PEREPSが伸びていて、PERが平均以下なら「伸びしろあり」銘柄かも。
倒産リスクを避けたいBPS・PBRPBRが1倍以下でもBPSがしっかりあるなら、資産的には安心感。
割安株を狙いたいPER・PBR両方が低いと「放置されてる優良株」の可能性。業績もあわせて確認。

その他のチェックポイント

  • 業界平均と比較する
     たとえばIT業界と鉄鋼業界ではPERの平均水準が大きく異なります。必ず同業種内で比較しましょう。
  • 指標のトレンドを見る
     1年単位だけでなく、3〜5年の長期トレンドを見ると「右肩上がり」か「一時的な上振れ」かが分かります。
  • 株価の動きだけに惑わされない
     一時的な株価上昇に飛びつかず、数字の裏にある“企業の実力”を冷静に見極めるクセをつけましょう。

最後に

指標はあくまで“判断材料”のひとつです。
ニュースや決算短信、企業のIR情報も合わせて見れば、もっと深い投資判断ができます。

株価の妥当性を見極めることで

“なんとなく買ってなんとなく損する”リスクを大きく減らせるのでは?

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