弊社ではワイヤーカットのプログラムは、
メインプログラムにサブプログラムを組み込んで作動させる形式をとっています。
今回はほんの一例ではありますが、弊社のMAKINO製ワイヤーカットのメインプログラムと
サブプログラムについて書いてみたいと思います。
ワイヤーカットのメインプログラム
画像引用 HEADLAND
MAKINO製のポスト、マクロはFANUC MGWです。
以下がメインプログラムです。
O0039(E1032/10T/ST/0.159 )
G90;
G92X0Y0.;
G00G90X18.Y-8.; ・・・サブプログラムの開始位置と同じに設定する
M06;
E1032D1M98O14;
M07;
G90G00X0Y0;
M30;
プログラムの流れとしましては、
G90,G92で原点、その後早送りでX18.Y-8.の位置まで移動。
M06でワイヤーを結線。
E番号は加工条件、D1はオフセット値、M98はサブプログラム呼び出し、O番号(サブプログラム)。
M07でワイヤー切断。
早送りで原点に戻り、M30で終了。
こんな感じです。
ワイヤーカットのサブプログラム
では、続いてワイヤーカットのサブプログラムです。
こちらが、大元のCADで作成した形状の指令となります。
勾配や上下異形状の指令もこちらになります。
%
G90;
G92X18.Y-8.; ・・・・・・ここはメインの開始位置と同じ数字
M17;
(APPROACH_CUT/1)
G01G41Y0.;
(1ST_CUT)
X0.;
Y5.;
X12.;
Y20.;
X20.;
Y0.;
X18.5;
M00; ・・・・ワークが切り落とされないよう0.5mm手前でストップ
X18.;
M00;
X17.8; ・・・0.2mmの延長加工ですが、ここは特に無くても良い
G40Y-0.1; ・・・Y-0.1もなくても良い
M99;
%
このサブプログラムのO番号をO14と設定すると、上述したメインプログラムで、
このサブプログラムが読み込まれて機械が動作します。
まとめ
- サブの開始位置をメインにも入力する
- メインのO番号にサブのO番号がM98によって呼び出される
気を付けるのは上記2点だけだと思います。
CADで設定した開始位置をメインプログラムにも入力して、
メインプログラムのO番号にサブプログラムで決めたO番号を入力する。
それにしてもワイヤーカットって昔からトラブル多い印象です。
しばらく使わなかったらどこそこエラーが出て壊れたように動かなくなるし、
X.Y.Zサーボがどうとか?なぜか結線しないとか?
いつのまにかU軸V軸違ってるし、
垂直出し面倒だし、消耗品の値段高いし…
やはり、水を使う機械は劣化の問題もあったりして、
ワイヤーカットは特に日々のメンテが重要だなと思わされます。