リブ加工の効果的な切削方法1 アプローチは何もないところから

リブ加工って皆さんどうされていますか?

恐らく小径工具である程度とったあと、放電加工で仕上げる

もしくは最初から放電加工というパターンが多いのではないでしょうか?

 

しかし、放電加工はまず電極の作成が必要、

作成に時間もかかる、など色々と面倒な工程が増える上に

完成までの時間が読めない、その後のミガキが大変などデメリットが多く、

できればやりたく無い工程でもあります。

多少時間がかかってもマシニングだけでリブ加工が完結できれば楽ですよね。

 

そこで、今回から数回パターン分けして

マシニングの切削加工のみでなるべく速く

きれいなリブ加工を完成させるにはどうしたら良いか??について

色々と個人的な経験を踏まえて書いてみようかなと思います。

 

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マシニングセンターだけでリブ加工をきれいに仕上げるには?

まず今回使用するモデルはこれです。

リブ上部2mm幅、深さ10mm、勾配1°になります。

今回はリブ加工の基本的な部分を解説しようと思いますので

あえてシンプルなリブ形状を作成してみました。

リブ加工で最も怖いのは工具の破損、じゃあリブ加工用の工具でないとダメなの?

リブ加工で最も怖いのが工具の破損です。

そのため工具選定がとても重要になってきます。

 

リブ加工用の工具というのも出てはいますが、

必ずそれでなければリブ加工ができないというわけではないんです。

弊社では比較的リーズナブルなユニオンさんの2枚刃ボールエンドミルを使用することが多いですが、

やり方さえ間違えなければ十分対応できます。

逆にやり方がまずいと、どんな工具を使用したところで

リブ加工の場合はあっけなく工具が破損することになってしまいます。

 

 

工具が折れないためには摩耗や抵抗が大きくなるフラットエンドミルよりも

ボールエンドミルやラジアスエンドミルを使用したほうが経験上側面がきれいに切削出来る上、

工具摩耗や破損も極力抑えられます。

 

アプローチの位置は必ずなにもないところから

では、早速例を出してみたいと思います。

まずはやってはいけないパターンから!

一見良いようでダメなリブ加工。最初から等高線加工は無謀です。

すみません。。。ちょっと小さくてわかりづらいですね。

赤色がアプローチ青色がエスケープです。

よくみるとわかりますが、アプローチがワークの真上からきている部分があったり、

そもそも初めからワークの淵ぎりぎりにアプローチしている状態です。

これでは工具にかかる負担が最初から大きくなるために切削途中、もしくは

初めからポキッと工具がいってしまう可能性大なんです。

(いや、必ず折れます)

 

リブ加工の場合、最初から等高線加工をするというのは無謀ということになります。

(アプローチ位置をすべて淵からに変更すればいける可能性はありますが

結局ワークの淵ギリギリになるのでそれもおススメはしません)

 

いや・・・でも上から順に加工していくのって結局等高線しかない・・・。

ではどうすれば効率の良いリブ加工ができるんでしょうか??

 

ヒントは2.5軸加工です!

 

ワークそのものは3軸加工メインでもここは一度2軸加工で考えます。

そして、リブ加工荒取りのアプローチは必ずなにもないところから入る!ことが大事になります。

 

なにもないところからアプローチするのでアプローチ、エスケープも無しでOK

ワークの無いところから入るので、アプローチとエスケープはOFFにしてしまってOKです。

 

注意(弊社のSolidworks CG CAM-TOOLの場合はリブの輪郭をスケッチして疑似的に2軸加工範囲を作成するという

手順で作成しますが、ここは各CADCAMそれぞれ似たような方法があるはずです)

 

実際等高線加工からこの2.5軸側面加工に変更するだけで

工具寿命は驚くほど伸びます。

その肝心な切削条件の詳細は以下に解説いたします。

プログラム 切削条件の例

 

では、どのような切削条件なら工具が持つのか?について書いていきたいと思います。

2.5軸側面加工

ワーク 材質 PXA30 (おそらくNAK55、HPM1でも同条件で可能)

UNION TOOL CSELB2015-120 の場合

(0.75Rボール、有効長12mm)

回転数S   9000~10500rpm

送り速度F  450~600

Z送り    0.02~0.03mm

突き出し長  20mm

アプローチ、エスケープはOFF

工具径補正も関係ないのでOFF

 

本当に大丈夫か?というような条件かもしれませんが、

実際弊社では有効長20mmのボールエンドミルでも上記の条件(Fは450、Zは0.02mm)で

問題なく切削出来ましたので大丈夫です。

 

尚、荒取りのため工具が多少びびる可能性がありますので

念のため側面の残し代は0.05mmほどとっておくと良いと思います。

 

まとめ

ではまとめです。

リブ荒取りはまず2.5軸加工で行うこと
等高線加工はリブ加工にはNGの場合が多い
アプローチはなにもないところから必ず入ること

あとは切削条件を間違えなければOKです。

 

ということで今回はマシニングでの切削のみでリブ加工を効率よく行うには?

について工具破損をしないための基本的な部分を書いてみました。

しかし、今回のモデルのようなシンプルなものは実はなかなか少なく、

現実はもっと複雑であったりすると思います。

 

そこで次回はコーナーにRがついていたり、長い突き出しが必要でうまくいくかわからないといった

事例も書いてみたいと思います。

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プラスチック射出成形金型の設計製作。弊社ではプラスチック射出成形金型の設計、製作に加え難易度の高い改造、修理まで承っております。金型製作はキッチン、水回りなどの精度が要求される住宅関係の樹脂製品が主になります。

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