今回は成形不良の状態とその原因について
簡単にまとめてみたいと思います。
目次
成形不良の状態と原因
ある不良状態に対して「成型機」「金型」「成型材料」の順に
原因をまとめて挙げていきたいと思います。
今回第一回目は、充填不良、バリ、ヒケ、ウェルドライン、表面の光沢不良、くもりについて。
充填不良の状態
成形機
- 材料温度が低い
- 射出圧力が低い
- 材料の供給不足
- ノズル穴径の過小
- シリンダー・ノズルのつまり
金型
- ゲート・ランナーが小さい
- ゲート位置が不適正
- エアベントの位置が不適、または無い
- 型温が低い
- コールドスラグがランナーorゲートに詰まっている
成形材料
- 流動性が悪い
- 潤滑不良
バリの発生
成形機
- 型締力の不足
- 射出圧力が高い
- 材料の供給過剰
- 材料温度が高い
金型
- パーティング（PL）面の傷、異物
- 機械能力に対し、投影面積が大きい
- 型温が高い
成形材料
- 流動性が良すぎる
ヒケの発生
成形機
- 射出圧力が低い
- 射出速度が遅すぎる
- 材料温度が高い
- 保圧時間が短い
- 材料の供給不足
金型
- 型温が高い
- 成形品の肉厚が不均一
- ゲートが小さい
- 冷却時間が短い
- 突き出しの不適正
成形材料
- 材料が柔らかすぎる
- 収縮率が大きすぎる
ウェルドライン
成形機
- 材料温度が低い
- 射出圧力が低い
- 射出速度が速い
金型
- ゲート・ランナーが小さい
- 型温が低い
- ゲート位置が不適正
- エアベントが不適正
成形材料
- 硬化が速過ぎる
- 乾燥が不十分
- 潤滑不足
表面の光沢不良・くもり
成形機
- ノズルのつまり、または径が小さい
- 材料の供給不足
金型
- エアベントが不適正
- ゲート・ランナーが小さい
- 腐食対策が不十分
- 離型材過多
成形材料
- 乾燥が不十分
- 揮発性が大きい
- 異物が混入している
以上、参考書籍 MISUMI 技術データより