スライド無しでアンダー部が抜ける方法&製品例 射出成形金型

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一見スライドで抜かないと駄目かも・・・

なんていう製品でも、少し工夫するだけでスライドを必要としない

モデルがあります。

今回はそんな例を簡単ですが紹介していきます。

 

目次

スライド無しでいける製品例

最近のメーカーは、どこもコスト削減だったり簡素化だったりで

いろんな工夫がされた製品を開発しています。

例えばこれから紹介する、製品の中にツメがあるけど

スライドを必要としないモデルも素晴らしいコスト削減となっています。

もうほんとにかんたんなやつ作りました 見ただけで何が言いたいか分かりますよね笑

 

上で紹介する製品は、コアの中にツメがついていて

一見スライドが必要かに見えますが、固定側から突っ込みをいれて

合わせることでキャビコアのみで成立させることが可能です。

 

裏から

 

図のようにPL面をつくればOK!

キャビ、コアはどうなっているのか

 

実際に上の図でキャビとコアをイメージ出来ますでしょうか?

赤線の部分がキャビから突っ込む形で

金型を作ればOKということになります。

 

金型断面図

キャビとコアを合わせたときの断面です

 

突っ込みの側面には必ずテーパをつなければいけません

ものによりますが最低1°は必要です。

 

キャビ側入れ子

 

キャビに突っ込み部分があります。

この側面と底がコアに合うことになります。

コア側入れ子

 

コアのほうは、突っ込みとツメ形状が加工された状態となります。

突っ込みの側面はテーパで、底はタッチさせて合わせることになります

合わせ部分を拡大させると以下のようになっています。

ツメ形状と突っ込み部分の穴になってますよね。

 

まとめ

昔はあまりありませんでしたが、

最近のアンダーのある製品は大体このような形状で

スライドを必要としないものが多いですね。

設計者もそれを把握して製作しているようです。

 

でも正直これは酷いだろ??ってくらい細くて長すぎるものが

あったりもします。笑

今回作った簡単なサンプルのようなものであれば

問題ないですが、ツメ部周辺のPL面の関係でうまく出来なかったり

どうしても段差が出来るなど複雑な形状の場合、

ぱっと見てこれだったら出来るだろうと安易に

見積もりを出してしまわないように注意が必要です。

(本当にたまにあります)

 

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